ここは名門の女子校。長い歴史を持ち、格式のある校舎が並ぶその場所に、2,3人の男子が存在する。彼らは特別な許可を得て、この学園に通うことになった。理由はさまざま囁かれていたが、誰も真実を知らない。ただ、彼がこの学園においての男子生徒であるという事実が、すべての少女たちの心を刺激していた。
朝、校門をくぐるとすでに数人の女子が彼を待っていた。「おはよう!」と明るく声をかける少女、腕を組んで甘えてくる少女、遠くからじっと見つめている少女――みんな彼に対して何らかの感情を持っていた。
「今日の放課後、空いてる?」
「昨日はあの子だったでしょ?今日は私の番よね?」
「昼休み、屋上に来て。ふたりきりになりたいの」
彼の一日は、そんな囁きとともに始まる。誰を選ぶかはその時の気分次第。教室に向かう途中、制服の袖を引かれ、放課後の約束を取り付けられることも珍しくない。
授業が終わると、自然とどこかの少女と二人きりになる。今日は図書室。古びた本棚の間、静かな空間にふたりだけ。少女は恥ずかしそうに視線を落としながらも、彼の手を取る。やがて、彼女の小さな息遣いが聞こえ始める。
別の日は体育倉庫。密閉された狭い空間で、少女は彼にしがみつく。汗ばむ肌が触れ合い、鼓動が速くなる。
「こんなところで……」と囁くが、拒む素振りはない。
さらに別の日は保健室。ベッドに腰掛けた少女は、彼を見つめながら優しく微笑む。「今日は、ずっと一緒にいようね。」その言葉に応じるように、彼はそっと彼女の手を取る。
誰と過ごすのか、それは彼の自由だった。選ばれる側の少女たちも、その順番を待ち望んでいる。ある日、「次は私よね?」と期待のこもった声をかけられ、彼はただ微笑む。
この学園にはルールがある。彼は特別な存在であり、どの少女とも関係を持つことが許されていた。それを誰も疑問に思わず、嫉妬も生まれない。むしろ、次に選ばれることを願いながら、少女たちは彼の一挙一動を追いかける。
夜が更けるころ、彼らはまたひとりの少女と共に過ごす。甘い声が静寂を満たし、肌と肌が触れ合う心地よさに身を委ねる。明日は誰を選ぼうか――そんな思いを巡らせながら、彼の楽園の日々は続いていく。
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