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公女巡虐

公女巡虐

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お品書き
中世ヨーロッパ/貴族令嬢/公開処刑/誘拐/売春/盗賊/拷問/修道女

粗筋
伯爵令嬢である私は、女囚の公開処罰を見て、自分の中の被虐への憧れに気づきました。
その場面を想像して自涜行為に耽るようになりましたが、継母に知られて厳しくお仕置きをされ、二度と淫らな真似が出来ないようにされました。昼は侍女に見張られ、夜は‘ X’字形に寝台へ縛り付けられるのです。
それでも隙を盗んで悪徳を繰り返す私は、腹違いの妹の婚約が決まったのを機に、修道院へ送られることになりました。
ところが、妹はそれに嫉妬したのです。姉は家柄からしても将来は、王宮に庇護された由緒ある修道院の院長。自分は田舎の下級貴族の妻でしかない――と。
私は妹の奸計によって誘拐されました。そのまま殺されるはずでしたが、欲深な破落戸どもは、私を娼館へ売り飛ばしたのです。もちろん、処女を奪われたうえで。
娼館には、嗜虐癖のお客様も来られます。様々な淫技も仕込まれて、それなりに幸せな日々を送っていたのですが、伯爵家の探索が迫るや女将さんは証拠隠滅を図って、私を森の奥深くへ生き埋めにしたのです。
ところが、それを見ていた浮浪児の盗賊団が、お宝と勘違いして掘り出してくれました。
私は盗賊団に匿われるうちに(年下の)頭目を籠絡して、姉御格に納まりました。女の色気を利用しての美人局や掻っ払い。盗賊団は年少の浮浪児たちを養っていたので、私に罪悪感はありませんでした。富める者から貧しき者への施しを手伝ってあげているのです。
それでも、盗賊は盗賊。とうとう私は捕まってしまいました。仲間の名前を言え、隠れ家を白状しろと、過酷な拷問。それでも私は悦虐に浸っていました。拷問役人は、明らかにそれを愉しんでいましたから。生かさず壊さずの拷問がいつまでも続くかに思えましたが……ある日、短急な裁判で死刑が決まりました。
憧れていた、全裸引き回し。人はいずれ死ぬのなら、悦虐の裡に死ぬのも悪くありません。ところが、十字架に磔けられ翌朝の火刑を待つだけの、その深夜。私はお継母様の息が掛かった人たちに救出されたのです。数日前に死んだ、私と年格好の似た娘を身代わりにして。
私は伯爵家へ連れ戻され、軟禁されて体力と傷を回復しました。
そして、最初の予定通りに修道院へ送られました。ところが、そこは売春宿も及びのつかない、嗜虐者を上客とする淫虐の館だったのです。

本文15万4千文字、原稿用紙換算451枚です。

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